― 嫌がっていた酸素チューブを、自分で装着できるようになるまで ―【医療的ケア編 × 看護師目線】

医療的ケアが必要な子どもたちの成長を紹介するブログ

お子さまが

  • 必要な医療機器を嫌がってしまう
  • 身につけてほしいものを、自分で外してしまう
  • 必要なケアを習慣にすることが難しい

そんな姿を見て、「どうしたら嫌がらずに身につけてくれるのかな…」と悩んだことはありませんか?

今回は、酸素チューブの装着を嫌がっていた小学1年生のお子さまが、少しずつ自分で装着できるようになるまでの成長エピソードを、看護師の立場からご紹介します。

以前の課題 ― 酸素チューブを装着することへの抵抗 ―

お子さまは鼻に酸素チューブを装着し、酸素を常時使用する必要がありました。

しかし、お迎えに伺った際にはチューブを装着しておらず、ご本人からは「がじゅまるで付ける!」という思いが聞かれました。来所後も装着を嫌がり、付けてもすぐに自分で外してしまうことが多くありました。

ご本人には自分なりのやり方や順番、そのときにしたいことへの強い思いがありました。

そのため、必要なケアを一方的に促すのではなく、ご本人の気持ちを理解し、納得して取り組める方法を見つけることが課題でした。

行った支援・医療的ケアへのアプローチ

まずは、酸素チューブを嫌がる理由を知るため、ご本人に話を聞きました。

すると、テープで固定することについて「痛いから嫌だ」という気持ちがあることが分かりました。

そこで、ご本人の気持ちを尊重しながら、次のような支援を行いました。

  • 見通しを持てるようにする
    事業所に到着してから行うことを紙にまとめ、スケジュールを見ながら一つずつ確認できるようにしました。
  • ご本人と一緒に約束を決める
    テープで固定しないことを約束する一方で、酸素チューブはきちんと装着することを確認しました。ご本人も約束すると「はい!」と元気よく返事をしてくれました。
  • ご家庭と連携する
    保護者の方と状況を共有し、ご家庭でも酸素チューブを装着してから送り出していただくなど、協力しながら支援を進めました。

工夫したポイント ― 見通しと「好き」を活かす ―

支援を重ねる中で、あらかじめすることを伝え、見通しを持てるようにすると、行動につながりやすいことが分かってきました。

また、気持ちが落ち着かないときには、言葉で説明するだけではなかなか伝わらないこともありました。

そんなときに活用したのが、ご本人の好きな音楽です。

一緒に歌を歌うと、少しずつ笑顔が見られるようになり、気持ちが和らいだタイミングで「次はこれをしよう」と提案すると、歌のリズムに合わせて一緒に取り組んでくれることがありました。

約束を伝えるだけでなく、ご本人が安心して話を聞けるタイミングや環境をつくること。

そして、できたことを認めながら、無理なく続けられる関わり方を探していくことを大切にしました。

変化・成長したこと ― 自分で装着し直せるように ―

日々の関わりを重ねる中で、少しずつ変化が見られるようになりました。

以前は装着してもすぐに外してしまうことが多かった酸素チューブですが、今ではテープで固定しなくても、装着を続けられるようになっています。

さらに、酸素がうまく届いていないときには、機器からアラーム音が鳴ります。

アラーム音が鳴った際、職員が「チューブが外れているよ」と声をかけると、自分で酸素チューブを装着し直し、鼻の位置に戻せるようになりました。

職員として感じた変化(看護師目線)

日々の関わりの中で、お子さまのできることが増えていく様子を見て、成長の大きさと、これからの可能性を感じています。

こうした変化を支えているのは、職員同士の情報共有でもあります。

「この方法はうまくいかなかった」「こう伝えるとスムーズにできた」といった気づきを共有し、それぞれの経験を次の支援に活かしています。

私自身も、関わりを振り返りながら、言葉の選び方や伝え方を工夫するようにしています。

同じことを伝える場合でも、お子さまの気持ちやそのときの状況によって、伝わりやすい方法は異なります。

これからも職員同士で考え、試行錯誤を重ねながら、その子に合った関わり方を見つけていきたいと思います。

保護者の声

「いつも本当に手厚い対応ありがとうございます。学校では全然うまくいかず母が落ち込んでいたので、がじゅまるでのできたことなどお話を聞くと、嬉しいです」

保護者の方が少し涙ぐみながら伝えてくださった言葉が、今も心に残っています。

おわりに

必要なケアを嫌がっていたお子さまが、自分で酸素チューブを装着し直せるようになったこと。

その背景には、ご本人の気持ちを知り、見通しを持てる工夫や好きなことを取り入れながら、少しずつ積み重ねてきた関わりがありました。

がじゅまるの木では、お子さま一人ひとりの思いやペースを大切にしながら、ご家庭とも連携し、それぞれに合った支援を考えています。

これからも、小さな「できた!」を大切にしながら、お子さまの成長を保護者の皆さまと一緒に見守っていきたいと思います🌱


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